日吉協育モデル
慶應義塾高等学校では、2018年の開設70年を機に「日吉協育モデル」と名付けた独自の教育を実践しています。その根幹にある理念が「正統と異端の協育」です。
正統と異端の協育
慶應義塾の塾生は「全社会の先導者」となることが求められます。義塾の一貫教育校である本校もまた、生徒が将来のグローバルリーダーにふさわしい人間に成長することを願い、その実現をめざしています。本校の考える「将来のリーダー」像を示すキーワードが「正統」と「異端」です。
「正統」とは「人間として、高校生として、塾生として、全員が共通して当然に身に付けるべき知識や精神、人間性」を意味します。「異端」とは「既成の枠組みにとらわれることなく、その殻を突き破って新たなものを創り出していく、個々の傑出した能力や技量、気概」を意味します。「正統」と「異端」の両方を兼ね備えるために「さまざまな方々の協力のもとに生徒を育んでいく」、それがすなわち「協育」です。
「正統と異端を兼ね備えた人間」を「協育」するための方法、それが「日吉協育モデル」であり、2018年8月に竣工した「日吉協育棟」(交流館・創造館)を中心に、未来につながる教育を展開しています。
協育プログラム
「日吉協育モデル」にもとづき、多種多様なプログラムを設置しています。一貫教育の強みを生かして慶應義塾大学の学部・大学院・研究センターや、慶應義塾以外の法人・団体、そして卒業生などの協力のもと、生徒が自らの関心や知的好奇心を広げ、深める機会を提供するものです。必修科目以外の選択科目や卒業研究として、さらには放課後や長期休業期間に課外講座という形で用意される多くのプログラムの中から、生徒自身が自主的に選び、それに参加することで「協育」の実践をはかります。
本校主催の「学校講演会」は、「正統と異端の協育」のうち、特に「正統」に関わるプログラムとして、生徒全員が対象となります。講演のテーマは「社会との共生」、「平和との対話」、「環境との調和」であり、いずれも「将来のリーダー」にふさわしい人間に成長するために、本校で学ぶ生徒が必ず目を向けなければならない課題であると考えています。
また、グローバルに活躍できるリーダーを育成するためには、他国の同世代の人たちとの交流が欠かせません。国際交流の拡大や多文化理解の深化、国際感覚の涵養と修得をめざすものとして、海外の提携校との短期交換留学や中期派遣留学プログラム、さらには海外からの留学生との交流をはかるプログラムも実施しています。
2023年度実施の協育プログラム
●高等学校主催のもの
学校講演会「平和との対話」
●本塾大学・大学院・研究センターおよび塾外研究機関の協力によるもの
講演会シリーズ「理系ノスヽメ」
講演会シリーズ「教養の一貫教育」
各種講演会
教養研究センター設置科目「日吉学」
理工学部で数学を学ぶ(理工学部との連携)
理工学部「JREP」(理工学部との連携)
庄内セミナー(教養研究センターとの連携)
数学オリンピック
法律学(法科大学院との連携)
連続講座「お金で社会を科学する」
日吉台地下壕見学会(日吉台地下壕保存の会の協力)
●法人の協力によるもの
※第3学年「卒業研究」の一講座として実施
マーケティングの実践(大正製薬協育講座)
"食と健康"講座(グリーンハウスグループ協育プログラム)
●同窓会の協力によるもの
将来展望講座
公認会計士入門講座
インターンシッププログラム
OB個別コーチング企画
「OBと語ろう」シリーズ(対話形式)
●短期交換留学プログラム
The Bolles School (米国・フロリダ州)
●中期派遣留学プログラム
Christ College Brecon(英国)
●TAプログラム
Keio High Language Teaching Assistant Program
●生徒によるプログラム
「塾高にもっとアートを!」シリーズ
TedxKeioHighSchool