「学問の目的は、知識、教養の範囲を広げ、物事の道理をつかみ、人としての役割を知ることにある」(『学問のすすめ』第二編)と福澤先生は教えられました。
慶應義塾高校に学ぶ生徒は、高校を卒業すると入学試験を受けることなく、そのまま大学に進学することが許されます。進学の際には、各学部の内容や大学生活の意味について数多くの情報が提供されますが、高校での生活が社会のなかでどのような意味を持つのか、社会で活躍されている方から生きたことばをいただき、生徒たちにインパクトを与えることが必要と考えます。
このような視点から、生徒たちと同じ環境で学んだ経験のある卒業生を通して、実体験を踏まえたお話を聞く機会を設定する考えに至りました。塾高ではこうした試みを含め慶應義塾の目指す教育、①【社会の先導者の育成】 ②【総合的な人間教育】の達成のために、今後とも最大限の努力をしてゆく所存であります。