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卒業生からのメッセージ

『半学半数』の中から上級生と絞り出した答えと考え方

塾高を卒業してから20年が経過した今、塾高時代に思う存分に明け暮れたテニス(スポーツ)が仕事となりました。私の塾高3年間は練習日誌を片手に、その日その日に新しい意欲を持って、試合に際してはDo My Best!を心がけて、とにかく上手になろうと一生懸命でした。福澤諭吉先生の教えの中に『半学半教』があります。この『学びながら教える』という言葉は、学生を指導する立場になった今こそ、その深さを感じています。当時の塾高テニス部では、塾高生自らが考えて自主的に取り組めるように、先生やコーチが塾高生を毎日指導するのではなく、メンバー選手に上級生の『ベンチコーチ』が付いて学生同士で強くなる方策を模索するシステムがありました。上級生と共に試行錯誤しながら絞り出した答えや考え方が今の自分自身の礎になっていることを確信しています。

今になって思うことは『勝負』というものを常にそして強く意識していなければならないということです。塾高生の皆さんは、特に練習中に勝負を意識し、惰性に走らないように気を付け、練習の究極の目的は何であるかを常に忘れないようにすることです。勝負は勝たなければ意味がないと気付けば、試合に臨む時、自ずと闘志がこもり、敵を圧倒することもできるわけです。『勝てるかな』『負けるかもしれない』という弱気は、自分に負けている証拠であり、ちょっとしたつまずきで、ガタガタと崩れ敗北という苦汁を飲まされ、一方、気合が入って入れば、多少の不調、つまずきに対しても挽回可能であり、逆転勝ちという栄光をも手にすることが出来るのです。つまり勝負の世界においては、何と言っても闘志が重要であると断言したいです。

勝負をもっと理論的に見るとするのならば、心・技・体だと思います。この3つが揃った時、恐いもの知らずになるでしょう。しかし、これは理想であって、実際には各人の欠点がこの中のどの点かにあるものです。勝負に絶対はなく、その日によっても微妙にこのバランスは異なっていることも自覚することです。心はメンタルで自分自身に勝つことであり、技は戦略を含むテクニックであり、体はスタミナ・忍耐力のことであります。この3つが常時揃った選手はいないと断言できます。天下のフェデラー、ナダルでさえ、信じられない相手に敗れたのを何度も見ましたが、これは心技体のバランスが崩れていたと共に、敵の闘志にとまどいを感じ崩れたのであろうと思います。

最後に、塾高生の皆さんは、勝負の世界に身を置く際、厳しい練習の中にそれを克服しうる強靭な精神力を養うと共に、勝負の場に臨んでは、勝利を目指して、あくなき闘志を最後まで燃やし、最善を尽くしていただきたいと思います。

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