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卒業生からのメッセージ

キャッチフレーズを見つける場所

塾高生活の放課後の過ごし方はまさに十人十色。例えば、生徒会で活動する人、運動部や文化系の部活に所属する人、希望の学部への進学を目指し勉強に励む人、そしてバンドなど学校外での活動に力を入れる人。放課後になると、各々のステージへと散っていきます。

ひと学年700人を越えるマンモス高校だけあって、あの特徴的なコの字型の校舎の中には、様々な個性を持った生徒が集まっていた印象があります。私の周りの友人も、「◯◯の太郎」のように必ず何かキャッチフレーズが付き、みんな学業はもちろんのこと、その◯◯にも自らの青春を全力でぶつけていました。

私にとっての◯◯は「スポーツ」でした。高校から始めたアルペンスキーでインターハイや国体に出場し、主将としてスキー部も12年ぶりの神奈川県総合優勝に導くことができました。冬は100日近く雪山にこもり、夏の陸上トレーニングも週5日。まさに塾高3年間のすべてを捧げたと自信を持って振り返れます。

その中で、努力が結果に結びつくことの喜び、身を結ばなかった時の悔しさを何度も味わいました。本当のスポーツの魅力を初めて知ることができたのは塾高時代です。

その後、大学でも迷いなく体育会スキー部に入部し、そして現在は「伝え手」としてスポーツに関わっています。プロ野球中継や、箱根駅伝に代表されるロードレース中継、そして去年のロンドン五輪などでの取材で接する日本を代表する選手たち。当然レベルは異なるものの、自分がスポーツに夢中になっていた経験から、少しだけ選手に近い目線で接することができているはずです。

2006年のトリノオリンピック。アルペンスキー男子回転。一本目をメダル圏内の3位で終えた日本代表・皆川賢太郎選手は、この種目では半世紀ぶりとなるメダルに向け二本目のスタートに立ちました。その時の実況アナウンサーの言葉を、いまでも鮮明に覚えています。

「歴史を作るか、皆川」

淡々と発せられたそのひと言は、状況やメダルへの希望を的確に表現していました。

しかし、結果はメダルまで0.03秒の4位。先日、その皆川選手とお話する機会を頂いたので、「トリノの二本目のスタート台では、どんなことを考えていたんですか?」と質問をぶつけてみました。

すると・・・・

「本当に1分後に歴史を作ってやろうと思っていたよ」と。

自分にとっては答え合わせのような瞬間。同時に、塾高でその本当の魅力を知ったスポーツに、社会人としても関わることができる幸せを噛みしめました。

来年はソチ五輪。塾高で教わったスポーツマインドを原点に、見ている人々の心に刺さるようなひと言を発せられるよう努力していきます。

是非皆さんも、日吉のキャンパスで一生モノのキャッチフレーズを見つけて頂ければ幸いです。堂々そびえ立つ白い校舎に、○○のヒントはたくさん落ちています。

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慶應義塾高等学校