みなさん、慶應義塾高等学校御入学おめでとうございます。

さて、塾高は休みが多いことでは日本屈指の高校です。その休みを家で「笑っていいとも」を見たりゲームをしたりしているうちに使い尽くしてしまうのではあまりにももったいない。でも今から新しいスポーツを始めるには自分の体力に自信がない。あるいは経験の面で不安がある。そんな人におすすめしたいスポーツがずばり「弓」です。

自分で言うのもなんですが、このスポーツ、決して野球やサッカーのようにメジャーではありません。その代わり、中学校で「弓」をやっているところもそれほどないわけで、高校に入学してから、さて始めようかということにしたとしても、経験という面で何ら心配することはありません。

また、弓というのは全身を“使う”、スポーツではありますが、全身を激しく“動かす”スポーツではありません。弓に必要なのはマッチョのボディビルダーのようなムキムキの筋肉ではないのです。真に必要なのは集中力、矢を一本手に取ってつがえ、引き、矢が弦から離れて真っ直ぐに飛んで(あ)たる。そこまでつづく集中力なのです。それこそが弓がメンタルなスポーツと言われるゆえんです。中学時代の受験勉強を経て集中力には自信があるぞと思う人、あるいはこれから何か精神的なものを得てみたいと思う人にも、おすすめできるスポーツです。

   さて、先程弓はメジャーではないと言いましたが、何もしなくとも日本一になれてしまうほどマイナーなスポーツでもありません。弓を部活動として行っている学校は、今全国で約1500校、神奈川県内に70校あります。これはちょうど微妙な、いい数字です。つまり、三年間頑張った挙げ句、地区大会突破はおろかベンチ入りすらできなかった、ということはないし、三年間特に何かしたわけではないけれど、いきなり全国大会に行けた、というレベルでもないのです。頑張れば頑張った分、得られるものがある。高校弓道とはそんな競技だと思います。試合に出て活躍して校内放送で自分の名前を呼ばれてみたい、あるいは日本一になりたい・・・・そんな野心と情熱を燃やしている人にもピッタリです。

    さて、ここまで説明を聞いて、へェ、弓ねぇ、ふぅん、なる程ねぇ、と少しでも思ったそこの君!遠慮もためらいも放り出して、取り合えず一度道場へ来て下さい、道場のとびらは常に開かれていますし、我々も新たな仲間が加われるのを心待ちにしています。

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